BtoB DSP広告とは?仕組み・メリット・配信方法を徹底解説
BtoB DSP広告とは?企業向け広告配信の仕組みとBtoCとの違いを解説
BtoB企業のマーケティングでは、「ターゲットとなる企業へ効率よく広告を届けたい」という課題を抱える企業が少なくありません。展示会やメールマーケティング、Webサイトからの問い合わせ獲得だけでは、新たな見込顧客との接点を十分に作れないケースもあります。
そこで近年注目されているのがBtoB DSP広告です。
DSP(Demand Side Platform)は、インターネット上のさまざまな広告枠へ自動で広告を配信できるプラットフォームですが、BtoB向けではさらに、企業属性や業種、職種などを活用したターゲティングが可能なサービスも増えています。
従来のように「年齢」「性別」「興味関心」といった個人向けの条件だけではなく、「製造業」「半導体メーカー」「設計者」「技術者」「購買担当者」など、ビジネスに関わるユーザーへ広告を届けられることが大きな特徴です。
本記事では、BtoB DSP広告の基本的な仕組みから、BtoC広告との違い、活用される理由まで詳しく解説します。
BtoB DSP広告とは
BtoB DSP広告とは、企業を対象とした商品・サービスを販売する企業が利用するDSP広告のことです。
DSP(Demand Side Platform)は、複数のWebサイトやニュースメディア、専門メディアなどへ広告を自動配信する広告配信プラットフォームです。広告主はターゲットや予算、配信条件などを指定することで、条件に合ったユーザーへ効率的に広告を配信できます。
BtoC広告では、年齢や性別、趣味・興味関心などを中心としたターゲティングが一般的ですが、BtoB DSPでは企業に関連する情報を活用した配信が重視されます。
例えば、
- 製造業
- 建設業
- IT企業
- 医療機器業界
- 半導体業界
といった業種を指定したり、
- 設計
- 生産技術
- 品質管理
- 購買
- 情報システム
- 経営者
などの職種・役職を対象に広告を配信したりすることができます。
また、サービスによっては企業名や所在地、IPアドレスなどを活用したターゲティングにも対応しており、より精度の高い広告配信が可能です。
BtoB商材は検討期間が数か月から1年以上から数年に及ぶケースも珍しくありません。そのため、一度広告を見ただけで問い合わせにつながることは少なく、継続的に接触しながら企業の認知度や信頼性を高めていくことが重要になります。
そのような長期的なマーケティング施策とも相性が良い点が、BtoB DSP広告の特徴です。
BtoB DSP広告とBtoC DSP広告の違い
DSPという仕組み自体はBtoBもBtoCも同じですが、広告運用の考え方には大きな違いがあります。
BtoCでは、商品を購入する本人が広告を見るため、「今欲しい」「興味がある」というニーズを捉えることが成果につながります。クリック率や購入率を重視し、比較的短期間で成果が出るケースも少なくありません。
一方、BtoBでは、広告を見た人がそのまま購入を決定することはほとんどありません。
例えば製造業向けの設備やソフトウェアを導入する場合、技術部門が情報収集を行い、購買部門が比較検討し、最終的には管理職や経営層が意思決定を行うなど、多くの関係者が関与します。
さらに、数百万円から数千万円規模の投資となることも多く、導入までに数か月から1年以上かかることもあります。
そのためBtoB DSP広告では、「すぐに売る広告」ではなく、「見込顧客との接点を増やし、検討期間中も継続的に情報を届ける広告」という考え方が重要です。
また、BtoB市場はBtoCと比較するとターゲット数が限られています。そのため、多くの人へ配信することよりも、「本当に届けたい企業や担当者へ広告を届けられるか」が成果を左右します。
だからこそ、BtoB DSPではターゲティング精度や配信品質が重要視されており、企業情報や業種、職種などを活用した広告配信が多くの企業で導入されています。
BtoB DSP広告の配信方法
BtoB DSP広告では、ターゲットを設定するだけではなく、どのような方法で広告を配信するかも重要です。商品やサービスの特徴、マーケティングの目的に応じて配信方法を選択することで、より高い広告効果が期待できます。
ここでは、代表的な配信方法をご紹介します。
オーディエンスターゲティング(AT配信)
オーディエンスターゲティング(Audience Targeting)は、業種や職種、企業情報、興味関心などのデータを活用し、対象となるユーザーへ広告を配信する方法です。
新規顧客との接点づくりや認知度向上に適しており、これまで自社を知らなかった企業へアプローチできることが大きな特徴です。
BtoBマーケティングでは、展示会や資料請求だけでは接触できない企業へ情報を届けられるため、多くの企業で活用されています。
リターゲティング(RT配信)
リターゲティング(Retargeting)は、一度自社Webサイトを訪問したユーザーへ再度広告を配信する方法です。
資料請求ページや製品紹介ページを閲覧したものの、お問い合わせや商談につながらなかったユーザーへ継続して広告を表示することで、再訪問やコンバージョンを促します。
BtoB商材は比較・検討期間が長いため、検討中の企業との接点を維持できるリターゲティングは非常に重要な施策の一つです。
BtoB DSP広告で利用されるターゲティング方法
BtoB DSP広告の大きな特徴は、一般的なWeb広告よりも企業に関連した情報を活用したターゲティングが行えることです。
BtoC向け広告では、年齢や性別、趣味・興味関心など個人の属性を中心に配信されるケースが一般的ですが、BtoBでは「どの企業の、どのような担当者へ広告を届けたいか」が重要になります。
そのため、BtoB DSPでは複数のターゲティング方法を組み合わせて広告配信を行います。
業種ターゲティング
最も利用されるのが業種ターゲティングです。
例えば、
- 製造業
- 建設業
- 電子部品メーカー
- 半導体関連企業
- 化学メーカー
- 医療機器メーカー
- 情報通信業
など、特定の業界へ広告を配信できます。
製品やサービスが特定業界向けであるほど、このターゲティングは高い効果を発揮します。
例えばFA機器や工作機械、電子部品などを扱う企業では、製造業へ広告を集中して配信することで、無駄な広告配信を減らしながら効率的な認知拡大が期待できます。
職種・役職ターゲティング
BtoBでは、同じ会社の中でも職種によって興味を持つ内容が異なります。
例えば、
- 設計
- 生産技術
- 品質管理
- 購買
- 研究開発
- 情報システム
- 営業
- マーケティング
- 経営層
では、必要とする情報は大きく異なります。
そのため、職種に合わせて広告クリエイティブや訴求内容を変更することで、広告効果が向上するケースも少なくありません。
また、高額な設備投資やシステム導入では、部門責任者や経営層が意思決定を行うケースも多いため、役職ターゲティングを活用する企業も増えています。
企業ターゲティング(企業名・IPアドレス)
BtoB広告ならではのターゲティングとして、特定の企業を対象に広告を配信する方法があります。
例えば、
- 営業活動中の企業
- 展示会で名刺交換した企業
- 過去に問い合わせがあった企業
- 重点的にアプローチしたい大手企業
- 特定の業界を代表する企業
などを対象に広告を配信できます。
企業ターゲティングでは、企業名や企業データを活用する方法のほか、企業の固定IPアドレスを利用してオフィス内の利用者へ広告を配信する方法もあります。
営業活動と広告配信を組み合わせるABM(Account Based Marketing)との相性が良く、営業担当者の訪問前後に広告を配信することで、企業やサービスの認知度向上が期待できます。
また、既存顧客への継続的な情報発信や、新製品・展示会・セミナーの案内などにも活用されています。
近年はテレワークの普及により、自宅や外出先から業務を行うケースも増えています。そのため、企業ターゲティングはIPアドレスだけに依存するのではなく、他のターゲティング手法と組み合わせて活用することが一般的です。
コンテキストターゲティング
コンテキストターゲティングは、Webページの内容を解析し、その内容に関連性の高いページへ広告を配信する方法です。
例えば、
- 半導体
- AI
- IoT
- カーボンニュートラル
- 工場自動化
- 省人化
- サイバーセキュリティ
- DX
などのテーマに関連した記事を閲覧しているユーザーへ広告を配信できます。
Cookie規制が進む現在では、ユーザー個人ではなく「閲覧しているコンテンツ」に着目した広告配信として、改めて注目されています。
また、BtoBでは専門メディアを閲覧するユーザーの情報収集意欲が高い傾向にあるため、検討初期段階の見込顧客へアプローチできる可能性があります。
AIを活用したターゲティング
近年では、AIを活用した広告配信も普及しています。
AIが過去の広告配信データやコンバージョンデータを学習し、「成果につながりやすいユーザー」を予測して広告配信を最適化する仕組みです。
従来はターゲット条件を細かく指定することが中心でしたが、AIを組み合わせることで、人の設定だけでは見つけにくい見込顧客へ広告が配信されるケースもあります。
一方で、AIだけに任せるのではなく、業種や職種、コンテキストなどのターゲティングと組み合わせることで、より安定した成果につながるケースも多く見られます。
BtoB DSP広告では目的に応じてターゲティング手法を使い分けることが重要
BtoB DSP広告では、さまざまなターゲティング手法が用意されていますが、必ずしも複数のターゲティング条件を細かく掛け合わせれば成果が向上するわけではありません。
ターゲットを絞り込み過ぎると、広告を配信できる対象が少なくなり、十分な配信ボリュームを確保できない場合があります。
そのため、実際の広告運用では、マーケティングの目的に応じて適切なターゲティング手法を選択することが重要です。
例えば、
- 新規顧客への認知拡大を目的とする場合は、業種ターゲティングやコンテキストターゲティング
- 営業活動を支援する場合は、企業ターゲティング
- 配信効率を高めたい場合は、AIターゲティング
など、それぞれの特長を活かしながら運用します。
もちろん、ターゲティング手法を組み合わせて利用することも可能ですが、重要なのは条件を増やすことではなく、目的やターゲットに合わせて適切な手法を選択することです。
BtoB市場ではターゲットとなる企業数が限られているため、配信精度と配信ボリュームのバランスを考えながら運用することが、成果につながるポイントといえるでしょう。
BtoB DSP広告のメリット
BtoB DSP広告は、企業を対象とした商品やサービスを提供する企業にとって、多くのメリットがあります。ここでは代表的なメリットをご紹介します。
ニッチな市場にも効率よく広告を配信できる
BtoB市場では、ターゲットとなる企業や担当者が限られているケースが少なくありません。
例えば、半導体製造装置やFA機器、産業用ソフトウェアなどは、興味を持つ企業自体が限定されます。
一般的な広告配信では、ターゲット以外にも広告が表示される可能性がありますが、BtoB DSP広告では業種や職種などを指定できるため、より効率的な広告配信が可能です。
検討期間が長い商材と相性が良い
BtoB商材は、問い合わせから契約まで数か月、場合によっては1年以上かかることもあります。
そのため、一度広告を見ただけで成果につながることは多くありません。
BtoB DSP広告では、検討期間中も継続して広告を配信することで、企業やサービスを思い出してもらいやすくなります。
企業が情報収集を進める中で接触機会を増やせることは、BtoB広告ならではのメリットといえるでしょう。
営業活動との相乗効果が期待できる
営業担当者による訪問やオンライン商談だけでなく、広告配信を組み合わせることで、より効果的な営業活動が期待できます。
例えば、
- 展示会で名刺交換した企業
- 商談中の企業
- セミナー参加企業
などへ継続して広告を配信することで、企業やサービスの認知向上につながります。
営業活動とマーケティングを連携させる「ABM(Account Based Marketing)」との相性も良く、多くの企業で活用されています。
データを活用しながら改善を続けられる
DSP広告は配信して終わりではありません。
広告表示回数やクリック率、コンバージョン数などのデータを分析しながら改善を繰り返すことで、広告効果の向上が期待できます。
クリエイティブやターゲティング、配信条件を見直しながら運用できることも、BtoB DSP広告の大きな特徴です。
BtoB DSP広告を成功させるポイント
BtoB DSP広告では、単に広告を配信するだけでは十分な成果につながらないこともあります。
より高い効果を得るためには、いくつかのポイントを押さえることが重要です。
ターゲットを明確に設定する
「製造業全体」のように広く設定するよりも、
- 業種
- 職種
- 役職
- 企業規模
- 地域
などを整理し、自社が本当にアプローチしたい企業像を明確にすることが重要です。
ターゲット設計が広告成果を左右するといっても過言ではありません。
ターゲティング方法を組み合わせる
BtoB市場では対象企業が限られているため、一つのターゲティングだけに頼るのではなく、複数の方法を組み合わせることが重要です。
例えば、
- 業種ターゲティング
- 職種ターゲティング
- 企業ターゲティング
- コンテキストターゲティング
- AIターゲティング
を組み合わせることで、より精度の高い広告配信が期待できます。
継続的に改善を行う
BtoB広告では、短期間で成果を判断するのではなく、中長期的な視点で改善を続けることも重要です。
広告クリエイティブやランディングページ、ターゲティング設定を定期的に見直しながら運用することで、より安定した成果につながります。
BtoB DSP広告を選ぶ際のポイント
現在では、さまざまなDSPサービスが提供されていますが、それぞれ特徴が異なります。
導入を検討する際は、価格だけで判断するのではなく、次のような点も確認するとよいでしょう。
- BtoB向けターゲティングに対応しているか
- 配信できるメディアや広告在庫が充実しているか
- AIによる最適化機能があるか
- ブランドセーフティやアドフラウド対策が行われているか
- 運用サポートや改善提案を受けられるか
BtoB広告では、広告配信そのものだけではなく、「誰に、どのように届けるか」が成果を左右します。
そのため、自社のマーケティング戦略に合ったDSPを選ぶことが重要です。
ExLeadのBtoB DSP広告
メイテンスが提供する「ExLead(エクスリード)」は、BtoB企業専用に設計されたDSP広告サービスです。
BtoB企業の購買プロセスやマーケティング活動を前提に、ターゲティングから広告運用まで一貫してサポートしています。
業種・職種・企業ターゲティングに加え、AIを活用した広告配信やコンテキストターゲティングなど、複数のターゲティングを組み合わせた広告運用を行っています。
また、製造業向け広告に強みを持ち、工業団地ターゲティングや半導体関連企業への広告配信など、BtoB企業ならではのマーケティングを支援しています。
広告配信だけでなく、ターゲット設計やクリエイティブの改善、効果測定まで一貫してサポートしているため、BtoB広告を初めて導入する企業でも安心してご相談いただけます。
まとめ
BtoB DSP広告は、企業や担当者へ効率よく広告を届けられる広告手法です。
業種や職種、企業ターゲティング、コンテキストターゲティング、AIターゲティングなどを組み合わせることで、ニッチな市場でも効率的なアプローチが可能になります。
また、検討期間が長いBtoB商材では、継続的な広告配信によって見込顧客との接点を維持し、営業活動と連携したマーケティング施策としても活用されています。
BtoB広告で成果を高めるためには、自社に合ったターゲティングや運用方法を選択することが重要です。
BtoB向けDSP広告をご検討中の方は、ぜひお気軽にメイテンスまでお問い合わせください。